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[Vol.3]フラメンコを始めるには?ギター入門編

ANIFへのお問い合わせの中でも、「どこかいいフラメンコ教室を紹介して頂けませんか?」というお声を多くいただきます。今や全国に何百と存在するフラメンコ教室。カルチャースクールを含めるとその数は図りしれず、確かにその中から「どう選べばいいの?」と思われる方も多いでしょう。
そこで今回のコラムでは、“お教室選び”のポイントについて、多方面で活躍中のギタリスト・片桐勝彦さんにお伺いしました。

お答えします!Contestación
ギタリスト:片桐勝彦

ギタリスト:片桐勝彦

幼少の頃よりヴァイオリンを始め、その後ギターを独習。大学在学中にフラメンコギターを始め、鈴木英夫に師事。'88年短期渡西後、舞踊伴奏を中心に各地のフラメンコ教室、劇場、タブラオ等で活躍。'98年長期渡西。ミゲル・アンヘル・コルテス、パコ・アリアガ等に師事。2000年末に帰国後は、舞踊伴奏のかたわら、他ジャンルとの共演やEstudio ROMEROを主宰、現在は後進の指導にも力を入れている。 http://estudioromero.net/katsuhikokatagiri.html


1)まずフラメンコギターを始めようと思ったとき、どのようにお教室を探せばいいでしょうか?

近年、ネットの普及などで何でもすぐに検索できる時代になりました。フラメンコギター教室も場所や値段などで容易に見つけることができますが、その教室が本当にフラメンコを教えているかどうかを見極めなければなりません。

日本全国フラメンコ風の弾き方をしている人が数多くいますが、それではわざわざ教室に習いに行く必要はありません。まずはその先生の演奏を聴いてみたり、レッスンを見学又は体験レッスンを受けてみることをお勧めします。その際、奏法だけでなくフラメンコの説明を同時にしている教室がお勧めです。

ネット以外にも楽器店で紹介してもらったり、カルチャースクールに入っている場合もあると思います。実際、フラメンコの踊りの教室で紹介してもらうケースも多いそうです。教室が近くになければ、同好会や勉強会に参加する方法もあります。このANIFサイトやフラメンコ雑誌などから情報を得ることもできますよ。

2)レッスン時間はどれくらいでしょうか?また事前に準備するものなどはありますか?

フラメンコギターは個人レッスンが一般的ですが、稀にグループでレッスンをしている教室もあります。レッスン時間は個人かグループかで違いますが、個人レッスンでは20分から1時間といったところでしょうか。でも大切なのは時間の長さより質です。

フラメンコギターの場合、譜面を使わずにレッスンすることが多いので、一度に覚える量も限られてきます。集中力と記憶力からも30分か1時間が限度で、それ以上の必要はないことが多いです。近年録音が許されている教室が多いので、ICレコーダーなどの活用も有効です。

また、教室によって準備するものが違うので事前の確認が必要ですが、一般的に最初から高価な楽器を揃える必要はありません。ナイロン(ガット)弦用のギターなら何でもかまいません。(あまり弦の間隔が狭いものは問題あります。)

クラシックギターに比べてフラメンコギターの価格には幅がありません。クラシックギターの価格は1万円以下から数百万円までありますが、フラメンコギターは10万円前後から100万円代ぐらいの幅が普通です。好きな音色も変化していきますので、あまり焦らずに自分の好きな楽器を探してください。

3)レッスン費用はだいたいどれくらいですか?また実際に弾けるようになるまでに、どれくらい時間が掛かるものですか?

入会時に必要な入会金(1万円前後)と、月謝制の場合、月3~4回で10,000円から15,000円ぐらいが多いようです。その他、ワンポイントレッスンやオープンクラスなどがある教室もあります。フラメンコ協会員割引をしている教室もあります。

また、フラメンコギターが初めてでもギター経験者であれば、1回のレッスンでそれなりに雰囲気は出せるようになります。難しく考えずに始めてみてください!手の大きさや腕力は関係ありませんので、女性の方たちにもお勧めします。

4)その他のギター(クラシックギターなど)とフラメンコギターでは、大きな違いはありますか?

クラシックギターとフラメンコギターでは木の材質に違いがありますが、外見上大きな違いはありません。通常クラシックギターでは側面板と裏板に音の奥行きがあるローズウッド(ハカランダ)が使われてますが、フラメンコギターでは音の立ち上がりや歯切れの良さを求めた結果、シープレス(糸杉)が使われてます。

外見上ぱっと見ただけでは違いがわかりませんが、フラメンコギターはクラシックギターに比べて弦高が低く、ボディの厚みが薄いのと、表板には傷がつかないようにセルロイドなどで出来たゴルペ板が張ってあります。

またフラメンコギターにはラスゲアード(掻き鳴らし奏法)の他に右手親指だけを使ったアルサプーアという奏法もあります。

5)これからギターを始めたい!と思う方にぜひアドバイスを。

フラメンコギターの奏法だけでなく、フラメンコそのもの(約束事や曲の構成・背景など)に興味をもつことが上達の近道です。ギターソロだけでなく 歌や踊りの伴奏にも挑戦してみてください。

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